いよいよ、平成２７年度の幕開けとなりました。この平成２７年度は合志市にとって極めて意義があるということは皆様方もご承知のとおりだと思います。
本年度は合併１０年目を迎えます。５万２千人台からスタートしました人口も、おかげで約５万９千人台に増加をしているということで、県下では元気な市だと評価を受けていますが、しっかりとした合併検証を行わなければなりません。
どの地域でも、諸課題があるように、合志市でも、ある地域では人口増加、ある地域では少子高齢化と２極化されている状況があります。こういった状況を踏まえ、私は今までの就任５年間で、色々な規制緩和の問題や、増税を行わず財源の確保をいかにすべきか、また、これからのまちづくりについて皆様と検討を重ねてきました。
そういった中で、国は人口の減少、将来の姿というものを踏まえた上で、地方創生長期ビジョンを掲げました。これに呼応するため、今年度に人口ビジョン更には合志市版総合戦略を策定し、色々な形で色々な問題に果敢に取り組んでいくことになります。「福祉だ」、「教育だ」とよく言われますが、当然その充実は大切なことですし、市民サービスをいかに向上するかということは、我々に与えられた大きな課題でもあります。しかしながら、そこに確たる財源が無ければ「絵に描いた餅」ということになってしまいます。この財源というものを、きちっと確保していくことについては、市民からは見えない所での作業となりますが、我々に与えられた責務としてしっかりとこなしていきたいと思っています。
さて、今年度は、第二次総合計画、そして合志市版総合戦略を策定する重要な年になります。私たちが次の世代にしっかりとした「まち」を引き継いでいくということは、今の我々の大きな責務でもあります。また、合併１０年目ということは、合併特例債が使える期間が平成３２年までの５年間ということになります。その中で、どうしてもやらなければならない色々な整備、または新たな制度や事業に優先順位を付け、しっかりと取捨選択をしながら進めていきたいと思っています。そういった意味では、先の議会でも申し上げましたとおり、今年度を「始動の年度」、大きな節目の年であるということを申し上げます。
マイナンバー制度がいよいよ始まります。この制度が市民サービスにいかに繋がっていくかということを考え、庁舎のあり方、または法に基づく改革、組織の見直しなどを、今年度中に取り組んでいきたいと考えています。また、国の地方創生に対応できるように、しっかりとした、スピード感を持った体制を整えていく必要がありますので、政策部ということではなく、各課がしっかりと自分達の足元を見つめながら、もう一度仕事の点検、そして見直しをしていくように心がけていただきたいと思っています。
次に、地方教育行政が大きく変わっていきます。今後どういう組織がいいのか、またどう対応していくのか、教育部局ともしっかり連携しながら取り組んでいただきたいと思います。併せまして、私が申し上げてきた「健康都市こうしの実現を目指して」、市民の健康、経済の健康、そして財政の健康、これらを具現化する大きな年になるよう様々な取り組みを是非お願いしたいと思います。
また、新しい考え方として、官民連携で会社をつくっていく、「まちづくり会社」というものを本年度は設立します。このように環境が大きく変わってきていますので、「知らない」または「自分達には関係ない」という考え方は持たないように、職員一丸となって、この難局に向かって努力をしていただきたいと思います。
私も今年６年目を迎える中で、平成２７年度は、過去最高の１４名の新規採用職員が入ってきました。先ほど新人職員に「良い意味で、私は、あなた方を即戦力としては考えない。ただ、学ぶ心と併せて先輩方にしっかりと教えていただくという姿勢、こういったものは諸先輩に分かるように示しなさい。」ということを訓示で申し上げています。是非一日も早く戦力となるように、先輩諸氏のご指導をよろしくお願いします。なお、教育現場と熊本県からそれぞれ派遣をしていただいています。是非、お二人にも限られた期間ではありますが、我々と団結しながら、すばらしい合志市の市政、または教育部局の将来のために頑張っていただきたいと思っています。
平成２７年度は、このように大きな節目の年となりますので、今年１年皆様方には大変ご苦労とご迷惑をおかけしますが、合志市の将来のため、また、ここに働く人、住む人達のための合志市役所でありますので全力をあげてご支援、ご協力をお願い申し上げまして、私からの訓示にさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。