野々島地区外園に所在する愛楽寺跡(外園薬師堂)には、現在、薬師堂・板碑2基が残されています。
薬師堂の堂内には、火災に遭って焼けた仏像(薬師如来・日光菩薩・月光菩薩・十二神将・仁王像)が祀られており、そのうち1体(仁王像)は、豪快な一木造の技法から、平安時代に制作されたものと考えられています。このことから、この地には、かつて平安時代の寺院が存在していた可能性のあることが分かります。
また、付近に立っている板碑2基は、逆修碑といって、生前葬を行うために建立されたものです。戦乱の世で常に死と隣り合わせの状態であったため、このような風習が生まれました。これらの板碑には、阿弥陀立像・銘文が刻まれています。合志市の歴史を今に伝える貴重な文化財として市民の方々に親しまれています。

▲野々島地区文化財地図〉 ▲愛楽寺板碑群 ▲外園薬師堂
★愛楽寺跡 ▲矢具神社 ■花園土塁跡
●寺社・お堂