竹迫の上町区にある、中世の墓石、板碑などが残る寺院跡です。 医音寺は、護法山成就院(ごほうざんじょうじゅいん)と号し、天台宗比叡山正覚院(てんだいしゅうひえいざんしょうかくいん)の末寺で行基(ぎょうき)作の正観音(せいかんのん)が本尊であったと伝えられています。 明治のはじめに廃寺になっていますが、『肥後国誌』によれば開基の時期は長徳(ちょうとく)年間(995~998)年ともいわれ、天台宗の創起が延暦25(806)年であることから、早い時代に創建されたと考えられます。跡地に立つ石碑のうちで最も古いものには、明応2(1493)年と刻まれていることから、医音寺が地元の栄枯盛衰をこの地で見守ってきた由緒ある寺であったことがうかがえます。 現在は地元の老人会の方々により、きれいに清掃管理されていす。
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