熊本都市圏では、半導体関連産業などの集積が進んでいて、今後さらなる発展が期待されています。これに伴い、交通渋滞のさらなる悪化が懸念されています。県や市町村においては、新たな道路整備や、既存の道路の拡幅、改良工事など、道路ネットワークの強化に取り組んでいますが、公共交通の整備・充実も求められています。
熊本電鉄は、沿線の宅地化が進み人口増加を続ける本市と熊本市を結ぶ重要な公共交通の一つであり、上熊本エリアでの熊本電鉄と熊本市電との結節強化など利便性を向上させることは、交通渋滞の緩和や、熊本都市圏の経済活性化にもつながると期待されています。
熊本市役所で行なわれた設立式の挨拶で、荒木市長は、「鉄軌道は、時間が読める、安心して安全に乗れる、という両面を持っています。これを活用した渋滞対策を確実に、スピード感を持って進めたいと思います」と述べました。
熊本市の大西市長からは、「上熊本駅は交通の要衝で、あらゆる交通手段が結節しています。その状況を改善し、多くの皆さんがスムーズに移動できるような環境を作ることが、渋滞などのマイナス面を大きく変えるきっかけになると思います」、熊本電鉄の中島社長からは、「渋滞の深刻化が予想される中、公共交通の優位性を確保することは重要で、そのポイントとなる結節強化の検討を進めたいと思います」と、それぞれ挨拶がありました。
協議会では、上熊本駅における熊本電鉄と熊本市電の乗り換えの利便性向上をはじめ、公共交通機関などの結節機能を強化するため、その取り組みの方向性や、必要な施策などを検討します。