合志市防災士の総合防災訓練を初めて実施しました。
合志市防災士連絡協議会は、3月8日(土曜日)9時からヴィーブル及び合志市防災拠点センターで、合志市防災士の総合防災訓練を開催しました。
本訓練は合志市防災士連絡協議会事業である「SP防災士プロジェクト(※)」の総仕上げとなる訓練であり、SP防災士プロジェクト要員(以下、「SP防災士」という。)を含めた協議会防災士総勢57名が訓練に参加しました。
訓練内容
1、SP防災士の避難所運営訓練(図上訓練)
参加者:SP防災士
(内容)
SP防災士が避難所運営委員会の運営を行うという設定で、運営委員長や主要な班長として、状況を判断するという図上訓練を行いました。
発災から1時間40分後の状況が錯綜する中で、地区の役員が避難所運営委員会を設置し、避難者の受け入れから状況に応じた対応や被害状況の把握、報告、報道対応など様々な状況に対応するという訓練であり、次々と付与される状況に対し、運営委員長をはじめ、各班長で相談・検討して対応要領や処置事項を決めていきました。
訓練後の振り返りとして、錯綜する様々な場面を自ら考え、判断し、決めることの難しさを痛感するとともに、今後の課題や不十分な事項を把握することできました。図上訓練は、平時から定期的に行い、意思決定要領や各班長の役割などを把握しておくことが必要だと感じていました。
2、講義「災害ボランティアセンターの概要」
参加者:防災士
(内容)
合志市社会福祉協議会から講師を招いて「災害ボランティアセンターの概要」について、講義を受講し、改めて合志市の抱える課題をはじめ、合志市社会福祉協議会の役割や業務の概要、福祉票や個別避難計画の違いについて学習しました。
また、災害ボランティアセンターの必要性と運営の流れ、特に、マッチング班による優先度の高い支援や活動者の選定を行うことで効率的に運営されることを知りました。
講義を受けて、合志市社会福祉協議会は日頃から関係機関とのネットワークを構築し、様々な活動に取り組んでいることを知り、防災の観点からも連携を図る必要性を感じるとともに、被災者に「よりそう」ことで被災者の立場に立って活動することが大切だと感じました。防災士として今後の活動の参考とすることができました。
3、長期避難者に対する避難体制の構築訓練
参加者:SP防災士、防災士
(内容)
参加者が協力し、長期避難者のための避難体制構築訓練として、レイアウトに基づき、4人用間仕切りや2人用テントなどを組み立てました。
発災27時間後に市災害対策本部から合志市防災士連絡協議会に「長期避難者に対する避難体制構築のための支援」を依頼され、協議会が会員に連絡を行い、集まった防災士が協力して作業するという想定で訓練を実施しました。
本訓練の目的は、完成形のイメージを持つことと、4人用間仕切りや2人用テント、簡易ベットを正しい手順で組み立てることとしました。
参加者は支部ごとに2つのグループに分かれ、SP防災士をリーダーとして、事前に示したレイアウトをもとに訓練を行いました。
訓練終了後に、組み立てたものを研修し、避難者目線、避難所の管理者目線、組立統制者の3つの視点から「振り返り」を行いました。参加者からは「被災者のプライバシー保護をいかに行うか」、「物資配布場所はどこがよいのか」、「組み立ては手順を追って行うことが効率的だ」などの意見がでました。
【防災士がSP防災士統制のもと、「4人用間仕切り」の組立を行う様子】
訓練後に参加者からは「やってみなければわからないことや気づいたことがたくさんあった。やっぱり訓練は大事だと感じた。」という意見が多数ありました。訓練を終えて感じたことは「訓練でできないことは、本番でもできない」と言われますが、訓練を行うにあたっては、本番を想定して行うことや実相に近い状態をイメージしてもらうことができるように内容を計画することが重要であり、今後も市の総合防災訓練への参加やSP防災士訓練などを活用し、訓練を企画していきたいと思います。